憧れのマイホームを購入する際、お得に購入・・・違いますね、損しない買い方があることをきちんと理解していますか。知らないと損する制度というものはいくつもあります。
その中でも3つほど、知らないと大損してしまう制度があります。
今回の不動産取得税の軽減措置以外には、すまい給付金と、住宅ローン控除がありますので、そちらの方もきちんと読み、理解した上でマイホーム計画を進めて下さい。
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それでは不動産取得税の軽減措置について見ていきましょう。
もくじ
不動産取得税の軽減措置を受けるには
恐らく色々と皆さんお調べになっていることと思います。私自身も色んなページや資料を繰り返し読み、この制度についてきちんと理解はしましたが、非常に面倒くさいです。
ですから、七面倒くさい計算は書かずに、恐らく多くの人が知りたいであろうことの要点をピックアップして書いていきたいと思います。お付き合い下さい。
この不動産取得税の軽減措置は、新築であろうと中古であろうと・・・また、一戸建て住宅であろうとマンションであろうと受けることが出来ます。
ただし少しだけ条件があります。
新築に関しては問題ない部分ですが、中古物件では、耐震性が一定基準を満たしていないと軽減措置を受けることが出来ません。1997年よりも前に建てられた物件は要注意です。
それ以外では、物件の大きさも関与してきます。
住宅ローン控除やすまい給付金が、お金持ちに冷たかったように、この不動産取得税の軽減措置に関しても、大豪邸を建てるような人には冷たい制度になっています。
土地に関しては200平米を超える部分に軽減措置は適用されません。
3つの制度に共通して言えるのは、私たちのような一般的な家庭がマイホームを買いやすい土台を整えてくれているのだという認識ですね。
軽減措置がないといくら課税されるのか
タイトルで書いたように、結論から言えば、今ここを調べてくれている方の9割以上が非課税になるかと思います。つまりほとんど人が不安を解消して帰られるということです。
住宅の方(家)にかかる不動産取得税は、購入価格の半分×3%で計算されます。
しかし軽減措置があれば、1200万円の固定資産評価額(購入価格の約半分)にかかる取得税が控除となり、それ以上にかかる不動産取得税のみが課税される計算になります。
つまり、2400万円で購入した家ならば、半分の1200万円の固定資産評価額で計算され、この1200万円までが控除となるため、家にかかる不動産取得税は0円となり、非課税なのです。
軽減措置を受けない場合、1200万×3%=36万円の不動産取得税がかかります。
「2400万円超えてるよ!」っていう方、落ち着いて下さい。
上物だけですよ。土地は含めずの2400万円を超えていたら、超えた部分に課税される形です。土地含めずの2400万円と言ったらかなりの豪邸部類に入ってくると思います。
土地付きで5000万から6000万・・・いやそれ以上するかも知れません。
ですから落ち着いてご自身の考えているマイホームで計算してみて下さい。
土地に関しても、200平米以内のものであれば、おおよそ非課税に出来ると考えて下さい。
難しい計算式は出さないお約束ですので、少し複雑な計算式は省きます。上記の説明で、家自体が非課税で収まるのであれば、恐らくは土地も非課税か、かかっても数百円、数千円で済むと思います。
一応200平米を超えている場合は、軽減措置が超えた部分に適用されないので注意して下さい。
ざっくりですが、上記のような2400万円の家を買う場合、土地の不動産取得税とあわせて55~60万円くらいの税金になるかと思います。これが非課税になるのが軽減措置です。
絶対に受けるべき制度になりますよね。
では、この制度を受けるための手続きを見ていきましょう。
都税事務所や県税事務所へ自分で申請する
今回もまた、「自分で」申請するわけです。
毎度のことながら、お役所は私たちが得する制度を率先して教えてくれることはありません。
自分たちで自分たちの権利を調べ、自分たちで申請して権利を得る必要があるのです。
上記の例で言えば、55~60万円のお仕事だと思って頑張りましょう。
都税事務所や県税事務所ですが、合同庁舎という国の機関がたくさん入っている建物の中にあることも多いので、自宅の近くでどこがあるか調べてみましょう。
私の場合は家から4駅ほど離れた場所にありました。
持っていく必要書類はこちらです。
- 土地・住宅の売買契約書(住宅引渡証書)
- 本人の印鑑(自書であれば不要)
- 住宅の登記事項証明書(もしくは登記簿謄本)
- 住宅であることを証明する書類
- 価格など詳しいものが載っている書類
私は色々と調べて、きちんと用意して持っていったのですが、これは違う、これはこっちなどと言われ、結局もう一度行くか、書類を郵送しなければならなくなりました。
例えば売買契約書ですが、詳しく調べてみると、どこが欲しいなど書いてあるので、そこをちょいちょいっと引っこ抜いて持って行くことも可能です。私がそうしました。
しかしそれだと不十分であるケースも多いようです。
「ここにこう書いてあったからこれだけ持ってきたんですが」
そう言うと、「おっしゃる通りそう書いてあるのですが、申し訳ないことにこちらも必要になってしまうのです」という受け答えがありました。何のために調べたのか・・・。
そこで、不動産売買に関わった書類は全部持っていってしまいましょう。
相当重いですし、相当かさばるとは思いますが、もう一度行くことや、郵送しなければならない手間を考えれば、その場で「これが欲しい」と言われた時に対応出来るようにしておく方がいいでしょう。
不動産取得から30日以内に申請する
持ち物を調べると、「不動産取得税の納税通知書」が必要と書いてあります。
ですがこんなもの来ませんよ取得から30日以内には。
私のところには住宅取得から約5か月後に届きましたからね。
ですから、30日以内に申請するためには、こんなものが来るのを待っていてはダメです。自分ですぐにでも必要書類を持って都税事務所、県税事務所に赴いて下さい。
まぁ・・・一応30日以内とは書いてあるものの、この制度、実は30日を過ぎた申請でも大丈夫とのことです。だったらなぜ30日以内に申請しろと書いてあるのか不思議ですけどね。
それにしても制度の説明自体は不親切ですよ。
何せ手続きをしないまま、不動産取得税の納税通知書が来て、そこに60万円と書かれていたとしましょう。そこでこの軽減措置の申請をしなければそのまま60万円を支払うわけです。
また、この軽減措置を知らなかったという人も60万円払うことでしょう。
本当に何事もお役所は教えてくれません。全て自分たちで調べるしかないのです。
自分たちの身は自分たちで守るように、自分たちの資産、自分たちの権利も自分たちで守っていくしかないのです。一生に一度の大きな買い物です。
家や土地のことだけに意識を集中させず、こういった権利を確実に使うことも忘れないようにして下さい。
まとめ
いかがだったでしょうか。すまい給付金、住宅ローン控除(減税)、不動産取得税の軽減措置というこの3本柱のお得制度・・・ではなく知らないと大損する制度。
待っていても誰も教えてくれませんし、不動産業者も自分たちからは言いません。
自分で調べ、これらをきちんと活用してマイホームを購入しましょう。