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おうち果樹園の栽培方法

シャインマスカット・ぶどうの植え方、育て方|ウイルスフリー接木苗

2019年2月20日

おうち果樹園を始めるにあたり、多くのことを勉強しました。シャインマスカットというのは、ぶどう、マスカットの中でも特に糖度が高く、マスカットの女王と呼ばれる品種です。

スーパーで買うと非常に高い品種ですが、育て方はそんなに難しくないようです。

ですが、まず入り口として、挿し木苗・自根苗ではなく、接ぎ木苗を選びましょう。

その理由についても書いていきたいと思います。

もくじ

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はじめに・シャインマスカット、ぶどうの育て方について

この記事は素人がシャインマスカット栽培に挑戦するにあたり、自分で調べたりプロの方に質問をしたりして書いているものです。苗が成長していくにつれ、私自身の知識も増えていくと思います。

プロの方が書いているサイトを読むと、プロにとっては当たり前のことを書いているためか、難しい言葉や専門用語、端折った書き方で説明されているケースが目立ちました。

だからと言ってブロガーさんなどのまとめた記事を読んでも、ありきたりな内容しか書いてないことが多く、実際に育てている人が疑問に感じたり知りたいと思う情報がほとんどありません。

私のように素人でもおうち果樹園でシャインマスカットを育てたいという人も多いと思います。

実際に1年生苗からプロに質問をし、プロの意見を聞きつつ育てることで多くの人が欲しいと思う情報、求めている情報がわかるはずです。それらをわかりやすくお伝えしたいと考えています。

いずれはこの記事だけで十分と思えるような育て方記事にしたいです。

そのためにもわかったことは随時更新していきます。

初めての人にもわかりやすくをモットーとして書いていきたいと思います。

シャインマスカット、ブドウの苗の選び方

シャインマスカット、ブドウの苗を選ぶ時、いきなり大きな分かれ道があります。

  • 挿し木苗・自根苗(じこんなえ)
  • 接ぎ木苗(つぎきなえ)

上の写真は接ぎ木苗になります。接ぎ木された部分が太くなっているのがわかりますね。

何も知らないままだと、どちらを選べばいいのかわからないですよね。

値段を見ると2倍くらい違っています。私も安易に安い挿し木苗を選んでしまいそうになりました。

こちらにしなければならないというような決まりはありません。どちらも数年間きちんと手入れをして育てれば、最終的にはほとんど変わらないものになるそうです。

しかし初期の段階では大きく違ってくるそうです。

シャインマスカット、ぶどうの挿し木苗・自根苗の特徴とは

挿し木苗・自根苗というのは、シャインマスカットの木の枝を切り、土に植えて根付かせたものです。ですからぶどう、シャインマスカットの木の特徴をそのまま持っていることになります。

自分自身の根を張り、自分自身で成長する苗なので、一見ベストに思えます。

しかしぶどう特有の病気などにかかる危険度も接ぎ木苗より高く、初期の成長がやや遅いという特徴がるそうです。そのため、収穫までの年月はかなりかかってしまう可能性があります。

反面、価格は接ぎ木苗の半分程度ですから、購入しやすい価格帯になります。

要は病気にならず、長い目で見て育ててあげれば問題ないわけですからね。

シャインマスカット、ぶどうのウイルスフリー・接ぎ木苗の特徴とは

接ぎ木苗を見ると、大体「ウイルスフリー」という文言がくっついています。

意味はそのままで、病気にかかっていないという意味になります。

接ぎ木苗というのは、病気に強い木を土台として植えます。根もその病気に強い木のものになります。そして地上部分を切り詰め、シャインマスカットの枝とくっつけるのです。

言わば手術です。

これにより、病気に強い根と土台が出来、そこから上部であるシャインマスカットに栄養が送られることになります。そうやって作られた接ぎ木苗は病気になりにくいそうです。

また、栄養を送る機能にも優れた土台を選んでいるため、収穫までの成長も早いのです。

そのための手術として接ぎ木という作業を行っているので、値段が高いというデメリットもあります。

しかし接ぎ木苗のデメリットは言ってみればこの「値段」だけです。

対してメリットをまとめてみましょう。

  • ウイルスフリー(病気にかかっていない)
  • 病気に強い
  • 収穫までの年月が早い傾向にある

いかがでしょうか。仮に収穫が挿し木苗より1年早ければ、それだけでスーパーでシャインマスカットを購入する回数が減りますので、コストパフォーマンスもこの時点で逆転出来るはずです。

それに途中で病気になって枯れてしまうリスクも格段に減ります。

挿し木苗を買って枯れてしまった場合、恐らく次は接ぎ木苗を選びますよね。

それならば初期費用はやや高くなりますが、最初からウイルスフリー接ぎ木苗を選ぶのがベストではないでしょうか。もちろん我が家ではウイルスフリー接ぎ木苗を買いました。

我が家で購入したのは苗木部(花ひろば)さんです。

他の苗も購入しましたが、買った後のメールのやり取りなども丁寧で何度メールしても快く答えて下さいます。初心者でも安心出来るお店なので一番オススメです。

【 苗木部 】 シャインマスカットウィルスフリー 1年生 接ぎ木苗

苗木部さんで苗だけでなく、ぶどうのおいしくなる肥料や完熟たい肥なども同時購入しました。ホームセンターなどとは質が違うのでまとめて購入することをオススメします。

シャインマスカットの苗の感想

え?これ!?

正直なところこんな感想でした。どこかで拾ってきた小さな枝をポットに挿しただけ。そんなイメージです。ちょっと暗いですが高さはわかると思います。

苗木屋さんの写真を見ると80cmくらいで幹も太く見えるのですが、ひょろひょろの枝が4~50cmあるだけでした。しかしこれがまた面白いもので・・・。

苗木屋さんの写真をもう1度確認してみると、ポットの高さ込みで80cmくらいでした。ポットがとても大きいので、確かに苗木の地上部分は4~50cm程度でした。

その見方をすると、幹の太さも写真通りのように見えてきました。

ウイルスフリー接ぎ木苗の1年生苗だと、ハッキリ言って小指よりもはるかに細いです。

接ぎ木の手術痕の部分はしばらく弱いので、子どもがボール遊びをしたり、走り回ったりしてぶつかると折れてしまう危険性も高いと思います。囲いなどのガードを作っておきましょう。

2年生苗、3年生苗を買うと、やや太いものが送られてくるとは思いますが、収穫出来るようになるまでに必要な年月はあまり変わるものではないそうです。

ですから1年生苗で1から丁寧に育ててあげるのもいいと思いますよ。

シャインマスカット、ぶどうの植え方

シャインマスカットは鉢植え栽培も出来ますし、直植えの露地栽培も出来ます。

鉢植えの場合は小さく仕立てることも出来ますが、露地栽培となるとアミや棚になるものを作る必要があるでしょう。1本であっても本格的なぶどう畑のようになってくると思います。

ちなみに我が家では、カーポートの下にアミを張り巡らせる予定です。シャインマスカットの果実は、直射日光を必要としないので、カーポートの下で問題ないとのことです。

露地栽培の場合は、どこに向かって成長させるかをシミュレーションしてから植える場所を決めましょう。

  1. 植える場所を決める
  2. 50cm×50cmの大きさで、深さ50cmの植え穴を掘る(最低でも30cm以上の深さは確保する)
  3. 完熟たい肥を下に数センチ分敷き詰める
  4. 掘り返した土と完熟たい肥を混ぜる
  5. 混ぜた土を戻していく
  6. シャインマスカットの苗を入れる
  7. 上から土を被せる
  8. 肥料を入れ、さらに土を被せる

※植える時、接ぎ木苗の場合は接ぎ木部分が地上に出ているようにして植えて下さい。

接ぎ木部分を地中に埋めてしまうと、シャインマスカット自身が根を出してしまう可能性があり、そうなるとせっかくの接ぎ木苗なのに、自根苗に変わってしまい、病気に弱くなってしまう恐れがあります。

肥料を与えたところです。太くなっている接ぎ木部分が上に出ています。

シャインマスカット、ぶどうを植える時期とは

シャインマスカットは落葉樹です。落葉樹は落葉シーズンになると冬眠をするので、気付かれないようにこの隙に植え替えるのがいいと言われています。

ですから落葉が終わった頃に植え付けを行うのがいいでしょう。

もしくは新芽が芽吹く前、2~3月頃に植えても気付かれずに植えられると思います。

我が家では1月下旬に植えました。本当はもう少し後の方が良かったと思いますが、ポットのままで外に置いておくくらいなら、植えてしまった方がいいだろうと判断しました。

シャインマスカットの剪定方法

シャインマスカットは植え付け時に剪定をするように書いてありました。

せっかく伸びている苗木をチョキンと切ってしまうと背も小さくなってしまいます。ですから勇気が必要ですが、そうした方が新芽が伸び出してからの成長が速くなるそうです。

ですから勇気を出して4~50センチくらいに切り戻しましょう。

しかしその年によって苗の成長も違いますので、購入店に相談してみるといいかと思います。

冬になり、私自身が経験した後に詳しく書きたいと思います。

ブドウの捻枝作業

ぶどうの枝は勢いの良い新梢を伸ばしていきますが、光合成量を確保するためにも下方から出た枝や葉っぱもある程度伸ばします。10節以内で摘芯し、捻枝という作業をします。

そうすることによって上方にある枝に栄養が集中するからです。

光合成をさせて栄養を作り出し、その栄養を主枝、主つるとなるところに送るわけですね。

やり方は簡単です。ちょっとドキドキしますが枝を持ってグルリ捻ります。

ポキッと音がして大丈夫です。折れません。ですが節と節の間を持ち、根元部分に負担がかからないように捻るようにして下さい。根元部分はまだ弱い可能性があります。

2節目と3節目の間で捻枝しました。少しでもつながっていればまた起き上がってくると言われているらしく、本当にすぐに起き上がってくるので何度も寝かせました。

もう1つ見てみましょう。

こちらも2節目と3節目の間ですね。こちらは何度寝かせても副梢をしつこく出してきて、結局8月頃までずっと副梢を四方八方に出していました。最後にもういいかと放置しました。

するとそこからでもかなり元気に伸びました。

捻られた部分も気質化していてちょっと見た目が面白いです。

捻枝は失敗を恐れずそれいけ!っとばかりにグルリと回しちゃって下さい。

シャインマスカットは黒とう病に弱いので雨に注意

黒とう病というブドウの病気があります。これはカビの一種だそうで、発病するとかなり厄介なものになります。葉っぱだけでなく、枝部分や果実にも黒い斑点が出来てしまいます。

私の栽培においても、萌芽して間もなく黒とう病にかかってしまいました。

これは雨に当たることで発病するものですが、露地栽培となるとほぼ確実にかかってしまうようです。そうならないためにベンレート水和剤などの農薬を予防散布することが大切です。

しかし最初は無農薬でチャレンジしたいと思うのが人情というものです。

私もそのつもりで意気込んだものの、萌芽からほんの1か月で断念となりました。

ブドウの中でも特にシャインマスカットは黒とう病に弱いそうです。

黒とう病にかかってしまった部分に薬剤を散布し、ちぢれてしまった葉は除去しました。後に新しい葉が展開してきたのでホッとしているところですが、生育は確実に遅れました。

シャインマスカット、ぶどうは雨避け栽培が理想

いかに農薬で予防をしても、シャインマスカットは雨避けがないとほぼ黒とう病になる・・・。もはや苗木購入後にこの事実を知ったので、困り果てました。

ベランダ等で屋根がある場所での栽培なら少しはマシになるかと思いますが確実ではありませんよね。雨には横殴りの雨もあるわけですし、完全に防ぐことは出来ません。

カーポート下での栽培なら良いのですが、カーポートまで枝が届くまでの部分は露地栽培と変わりません。鉢植え栽培で鉢ごとカーポート下に設置出来れば防げるとは思いますが。

そこでオススメなのが簡易ビニールハウスです。

物凄く簡素なビニールハウスです。

こちらですね。

  1. ビニールを購入する
  2. 使いたい大きさにカットする
  3. 四隅と真ん中あたりを透明テープで強化する
  4. 強化した部分を穴あけパンチで穴をあける
  5. すずらんテープでフェンスや柵、地面などと結びつける(地面にはU字ピンを使う)
  6. 穴あけパンチの部分を上からテープでさらに強化する
  7. 支柱に直接当たる部分のビニールもテープで強化しておく

たったこれだけです。私は1人で3か所この作業をしましたが、1か所あたり2時間弱で出来ました。そういうのが得意な方はもっとあっさりやってしまうことでしょう。

ポイントとしては必ず風の逃がし場を作って下さい。

ベランダ栽培用に大きな風避けを作ったのですが、風が逃げる部分がないとどんなに強化しても簡単に飛ばされてしまう恐れがあります。

画像のように左右も必要最低限にし、特に上下は風がうまく逃げるように作りましょう。

特に1年生苗はまだまだ弱いので、簡易ビニールハウスを作って大切に過保護に育ててあげましょう。必要最低限の農薬予防散布と雨避けにて弱点の黒とう病にならないようにしましょう。

シャインマスカット・1年目の育て方

始めは先端に近い中で最も元気の良い新梢と、2番目に元気な新梢を残し育てます。

2番目は言わば保険ですので、1番目が大きく伸びてきたら2番目は上記のように捻枝してしまったいいと思います。そして1番目をとにかく一本の長い棒状に育てていきます。

途中出てくる巻きづるや副梢はその都度落としていきます。

最も伸びる7月下旬くらいまでに伸ばしたい位置までとにかく伸ばしていきましょう。

先端の摘芯作業

実は8月以降もけっこう旺盛に伸びるのですが、7月末頃までに伸びた部分までを翌年使うのが基本らしいので、我が家でもそのようにしました。

具体的には7月末に先端を軽く摘芯します。

その後副梢が伸びてきて、かなりその先にも伸びるのですが、冬の剪定で7月末までに伸びた位置でバッサリ切るという流れです。

とにかく7月までに目標まで伸ばしたいところですね。目標まで届かなかった場合は摘芯時期を遅らせるか、摘芯しないままに育ててもそんなに大きな問題はないと思います。

シャインマスカット、ぶどうの病害虫・ブドウスカシバ

本当に一筋縄ではいきませんシャインマスカット。素人でも簡単と書いてあるサイトも多いのですが、私の感想としては簡単だなんてとんでもないといったところです。

黒とう病を始めとするカビが原因となる病気を防除してもまだ敵はいます。

特に天敵となるのがブドウスカシバというハチのような黄色い羽根を持った虫だそうです。

これが芽の付け根にタマゴを産むと、そこから幼虫が中に入って枝の中をスカスカに食い進んでしまうそうなのです。これをやられると大きく育った木も枯れてしまうそうです。

常に監視することは出来ませんが、おうち果樹園であればブドウ園と比べ異変に気付ける確率も高いと思います。毎日チェックしてタマゴなどがないか欠かさずに見張っておきましょう。

ツノのある蛾の幼虫にも注意

小さなツノを頭に持った蛾の幼虫を何匹か見かけました。葉を食べてしまう害虫です。

見かけるたびに捕殺していましたが、先日とんでもない大きさに成長したコイツを見つけました。しかも赤く変色していました。シャインマスカットの枝が少し赤くなっているからでしょうか。

あまりに大きいので思わず「うわぁ!」と叫んだら虫も縮こまりました。

耳があって聞こえているのか、たまたまなのか・・・。

捕殺なんて恐ろしくて出来ず、割りばしでとってゴミ袋行きです。放置すると葉っぱがなくなってしまうほど食べられるそうなので怖くともなんとかしないといけませんね。

ぶどうは新梢の柔らかい部分が危険

どんなに成長しても先端部分は新しい芽ですからとても柔らかく、虫からしてもおいしく食べられる部分になります。この新芽部分は本当によく狙われるとのことで注意が必要です。

うちのシャインマスカットも順調に育っていた矢先、先端部分の茎をグルッと噛み切られました。

食べられた部分から先は1日も持たずにペタンとしおれてしまいました。

こうなると復活は無理なので、切り落として副梢が育つのを待つしかありません。

幸い数日で2つの勢いの良い副梢が出てきて事なきを得ましたが、10日程度の生育遅れとなりました。また、どうしても副梢を使うとストレートではなくなるので、樹形も修正が必要になります。

こればかりは本当にずっと見ていないと防除出来ないことなので、なかなか難しいですが、庭を見たら先端だけはチェックする癖をつけておくと回避率は上がると思います。

コガネムシのような虫が葉をバリバリ音を出しながら食べているのも目撃しました。

これも見付けられなかったらかなり食べられてしまったでしょうからね。

シャインマスカット・ぶどうの成長

詳しくは栽培日記記事のリンクを最下部のまとめに貼ってありますのでそちらをご覧下さい。こちらでは成長する過程について写真とともに見ていくのが目的となります。

梅雨のシーズンは葉っぱも小さめであまり伸びませんが、梅雨明けとともに急成長します。

7月下旬以降に伸びた部分は葉っぱもかなり大きくなりました。やはり日光の力はすごく重要ということがよくわかります。日照不足だと葉っぱも元気がありませんでした。

8月下旬頃から木質化も始まってきます。

まずは赤茶っぽくなり、そこから色素が抜けていく感じに茶色くなります。

上の段階を経てから下の写真のようになりました。

接ぎ木部分の癒合と萌芽部分の強度

接ぎ木部分は上記写真のようにボコッとしていて見るからに違う木とつながっているのがわかります。見た目という意味ではちょっと美しくないですよね。芽が出た部分も不自然です。

完全な木の枝から緑の元気な芽が出ている感じですからね。私は1回大事な新梢を根元からポッキリ折ってしまったことがあります。それゆえ捻枝の時もドキドキしたものです。

木質化すると驚くほど一体化します。

また、接ぎ木部分もたった半年で本当に目立たなくなりました。1つの木になってきた感じがします。それよりも何よりも気付かないうちにずいぶん幹がたくましくなった印象ですね。

まずは5月の写真です。赤まる部分が接ぎ木部分です。青まるが新梢が萌芽した部分になります。やはり木から芽が出てきたという感じですよね。

それでは9月の様子を見てみましょう。同じ角度からいきます。

ちなみに2年後の2021年9月の写真がこちらです。ゴツい感じでもはやつなぎ目がわかりません。

全く同じ苗ですが、写真の大きさうんぬんではなく、かなり太くなっているのがわかると思います。接ぎ木部分もかなり自然な形に近付いてきました。来年あたりはわからなくなるかもですね。

新梢が出てきた部分ももう一本の枝というか主枝として一体化しています。

幼かった子どもが数か月でおっさん化したような・・・そんなイメージです。

シャインマスカット・ブドウの剪定作業のやり方

1年目はとにかく一本の長い棒状に育てるのが基本だそうです。そういう意味では伸ばすだけ伸ばし、自分の求める位置で剪定バッサリというだけなので非常に簡単でした。

目安としては7月下旬頃までに伸びたところで剪定がいいそうです。

上記カーポート下のシャインマスカットの剪定はこちらです。

Uターンして生い茂っていた部分が全てバッサリ切られているのがわかると思います。初めてのことなのでこれでいいのだろうか?と不安になることもありましたが、これで良かったです。

鉢植えの方もご覧下さい。

それぞれ剪定後にベンレート水和剤を散布しておきました。

シャインマスカット・ブドウの萌芽

数か月後、4月の姿がこちらです。

鉢植えの方もご覧下さい。萌芽が揃った方が前年の育ちが良かったことになるらしいのですが、どうも鉢植えの方が揃っているように見えます。

シャインマスカット・ブドウの芽は天ぷらに

驚きですが、萌芽から農薬散布までの間ならぶどうの芽は天ぷらで食べられるそうです。

私は今年、淡い期待でカーポート下のぶどうは無農薬でチャレンジしようかなと思っています。

カーポートに届いていない位置までの芽は全て芽掻きして天ぷらにしました。

葉っぱは普通においしく、驚くべきは茎部分です。まさにぶどうという感じで甘酸っぱいエキスが出てくるんですよ。いやぁ不思議な感じでした。噛めばジュワって感じです。

これは市場に出回るようなものではないので、ブドウを庭で育てている人しか味わえないと思います。

特別感を味わいたい人は是非!

シャインマスカット・ブドウの花芽

植え付け2年目、いきなり花芽をつけてくれました。

地植えのカーポート下は9個、鉢植えは5個つくも全部成長せず、フェンス栽培は3個、あんどん仕立ては残念ながら花芽なしという結果でした。

シャインマスカットの無核化処理(種なしにする)

シャインマスカットって買ってくると大体種なしになっていますが、そのためには色々と作業が必要です。それだけでなく多くの作業があり、思っていた以上に大変です。

少しまとめておきます。

  1. ストレプトマイシン(アグレプト1000倍液散布)
  2. 花穂整形
  3. ジベレリン+フルメット処理
  4. 摘粒作業
  5. ジベレリン処理2回目
  6. 袋掛け

調べて1つずつ頑張りましたが、200ppmなどの表記で色々とわかりにくかったです。もちろん計算すればすぐにわかりますが、一発でわかりやすい表記もあると嬉しいですよね。

まず開花14日前~満開までの間にアグレプト1000倍液を散布します。

液剤1mlを1リットルペットボトルに入れてまぜれば完成です。

これを霧状にして花穂に散布しました。

シャインマスカットの花穂整形

少しでも大きい房にしたいという気持ちを抑え、マニュアル通りにやってみました。

先端4~6センチを残してチョキン。これけっこう思い切らないと出来ません。

まずは整形前です。

これを花穂整形するとこうなります。

1回目のジベレリン処理+フルメット

満開期~満開3日後までに行います。まずはこちら!

左が1回目用、右が2回目用です。右かなりでかいです。本当にこんな大きくなるの?

左の中に入っているのは食紅です。ジベレリンもフルメットも実は透明なんです。だからどの房を処理したかわからなくなってしまうため、食紅で色をつけるらしいです。

うちは数が少ないので透明なままいきます。

ちなみにこの容器、色んなサイトで使っているのを見てどうしても欲しくなりました。

ただこれ、非売品でした。なんとオプション品。そうと知るとなおさら欲しい!ってことで調べました。

ジベレリン+専用カップオプション

正直なところ、このカップが欲しくてここで買いました。オプション品なので注文したらショップにメールで欲しいと伝えると一緒に送ってくれます。とても丁寧に対応していただけました。

ジベレリンやフルメットの濃度は色んなパターンがあり、迷うとキリがありません。

そこで一般的と言われるパターンを選びました。

1回目はジベレリン25ppm+フルメット5ppmです。

フルメットの安いところはコチラです。

ただ、見ての通りジベレリンに比べるとけっこう高いので貴重です。

そこで私の取った作戦はこうです。

まずは2リットルペットボトルに粉末ジベレリンを入れれば25ppmのジベレリン液剤が完成します。こちらの錠剤がいい場合は1リットルの中に1粒入れれば完成します。

そして500mlペットボトルいっぱいに移します。

そこにスポイトでフルメットを2.5ml入れて下さい。これでジベレリン25ppm+フルメット5ppmの液剤が完成します。スポイトは必ず用意しておいて下さい。

私は急遽ここで買いました。

一応手袋をして・・・いきます。

そしてカーポート下の処理1日後はこちらです。

3日後はもうそこそこ大きいです。

シャインマスカットの摘粒作業

成長の弱い粒や、多く混み合った粒を取り除きます。

畑で言えば間引きのようなものですね。

確かに混み合っています。その上小さくて成長していないものも。

あ・・・チョキチョキしてたら先端をやってしまいました・・・。もっと丁寧にやります。

今度はこれを切ります。

スッキリしましたね。もう1ついきましょう。

うまく出来たように思います。

ジベレリン処理2回目

摘粒した勢いでそのままジベレリン処理2回目にいきます。

2回目はフルメットなしのジベレリン25ppmなので簡単に作れます。

見ての通りカップは大きいもののズッポリ入るわけではないんですよね。それほど成長していました。

ジベレリン処理は1回目も2回目もズッポリ漬ければすぐに出して大丈夫だそうです。そして軽く振るって余計な薬剤を落とします。特に2回目はよく落とすようにしました。

シャインマスカットの摘粒と袋掛け

2回目のジベレリン処理を終えると日に日に粒が大きくなってきます。混み合ってきたところをカットします。

 

摘粒が終われば傷や虫、鳥から守るために袋掛けをします。緑と白で分けてみました。

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8月1日に試しに数粒収穫してみました。完熟に向けてどんどん酸味が抜けて甘みが強くなるようですが、この時点ではまだまだ酸味が強く、マスカットというよりデラウェアや巨峰に近い味でした。

 

2020年シャインマスカットの収穫

思っていたよりもうまく出来たと思います。8月末から収穫を始めましたが、糖度も21度までいきました。とてもおいしく食べることが出来、子どもたちも大満足でした。

味は最高だけど多少不格好なので、来年はこのあたりが改善ポイントですね。

2021年度に向けて

収穫が終わったらお礼肥をするそうです。

木の周りの土に完熟たい肥とぶどうの肥料をたっぷり施しました。画像は割愛します。

葉が落ちるとこのような状態です。きちんと翌年を見据えて誘引はしていました。

年が明けてここから剪定作業をします。2021年に収穫する姿を思い浮かべて形を作ります。1月30日剪定。

スッキリしましたね。昨年収穫につながった1本の太い主枝、これの先端を切って左に向けて伸ばしました。さらに途中から左に副枝を伸ばしておきました。そしてもう1本斜めに新たな主枝2を作りました。

たくさん収穫するために欲張った仕立てになりましたが、どうなるでしょうか。

2021年度のシャインマスカット

栽培方法に関しては全て記載してきましたので、ここから先は成長の写真をダイジェストで貼っていきます。

4月19日、春の訪れです。

5月9日、つぼみもかなり見えています。

6月13日、2回目のジベレリン処理も終わりました。

6月20日、それから1週間でこんなにも大きくなります。成長期ですね。

摘粒をして袋掛けです。今年も白と緑の両方を掛けてみました。

8月8日、1か月半でこんなに大きくなりました。

同じく8月8日、少しずつ収穫をしていきます。昨年課題だった形は反省を生かしてうまく出来たと思います。傷も入らず満足のいく出来です。

この時期はまだ少し酸味が残っているのでスーパーで売っているシャインマスカットとは一味違います。こういうのを味わえるのも自家栽培ならではですね。今年も種なしできちんと出来ました。

9月7日、完熟と言える状態になりました。今年も糖度は21度を楽々オーバー。とてもおいしいです。

今年はこの1本の木から59房出来ました。実家や親戚、子どもの幼稚園のお友達にお裾分けをし、毎日食べていてもまだまだ残っています。とても満足のシャインマスカット栽培となりました。

あえて小さ目に仕立てて甘さを強く引き出した房です。

こちらは綺麗な色と形、そして粒の入り方です。

スーパーで売っているような形を意識したのがこちらです。

そして規格外!マニュアル無視でとにかく大きな房に仕立ててみたのがこちらです。

比較写真もどうぞ。

2年以上に渡り、長々とお付き合いありがとうございました。これでシャインマスカットの作り方記事、および栽培日記をいったん終了にしたいと思います。

また気が向いたり、何か変化があれば追記もするかも知れません。

完全なド素人がシャインマスカットウイルスフリー1年生接ぎ木苗を植え、見様見真似で必死に栽培した2年半でした。結果的には食べ切れないほどの種なしシャインマスカットがほぼ無農薬で出来ました。

そして今後もきっと実をつけてくれることと思います。

もし興味をお持ちいただけたのであれば是非シャインマスカット栽培をともに楽しみましょう!

何かご相談があればコメント欄やメールにてお願いします。ご相談に乗ります!

私も苗木を購入した花ひろばオンライン(苗木部)の高井 尽店長に何度も何度も質問させていただき、その都度丁寧な回答をいただきました。お値段以上の買い物でした。

高井店長、本当にありがとうございました!

まとめ

シャインマスカットの植え方、育て方について書いてきました。我が家では細く拾ってきただけのような枝(シャインマスカットウイルスフリー接ぎ木1年生苗)を植えました。

全く同じ苗を購入する場合はこちらになります。

【 苗木部 】 シャインマスカットウィルスフリー 1年生 接ぎ木苗

私が育てているシャインマスカットは5月に上記苗木部さんより購入して植えたものです。

最初は確かに冬に買ったものを植えていましたが、黒とう病により植え替えています。つまり5月や6月のように新梢がある程度出てから植えるのでも問題なく育つということです。

欲しい、育てたいと思った時が買い時ですよ!

黒とう病になった苗も植え替えて元気に育っています。

ウイルスフリーじゃなくても大丈夫だし挿し木で十分だという方はこちらですね。

【 苗木部 】シャインマスカット1年生 挿し木苗

鉢植えで育てたい場合はこちらも参考にして下さい。シャインマスカットは雨が天敵ですが、雨除けさえあればそこまで神経質にならなくても育ってくれます。気軽に始めてみて下さい。

おいしいシャインマスカットをたくさん収穫しましょう!

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  • 温州みかん(宮川早生)
  • びわ(涼風)
  • せとか
  • プラム(井上)

になります。当サイトでは、シャインマスカットを含めた5種類の成長記録を紹介していきますので、時々見に来ていただけると嬉しいです。

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